ヨーグルト研究所

ヨーグルトの効果・ダイエット方法・レシピや作り方、乳酸菌ごとの特徴を公開しています。

乳酸菌とは?

f:id:rerereflow:20150628150734j:plain

ヨーグルトと言えば乳酸菌!ですが、乳酸菌は、実は分類学上の呼び方ではありません。慣用的に使っている呼び名にすぎません。

ビフィズス菌というのは、乳酸菌の中のひとつの種類の名前です。その中に、さらにBb-12株やSBT2928などの種類があり、これが乳酸菌の一つ一つの名前になります。

ここでは、知られているようで知られていない

  • 動物性乳酸菌、植物性乳酸菌、腸管性乳酸菌
  • 乳酸菌の形の名前
  • 死んだ菌は本当に役に立たないのか
  • 機能性乳酸菌とは

についてご説明します。

 

スポンサーリンク

 

 

 

乳酸菌のはたらき

乳酸菌とは、乳酸を作る細菌の総称です。現在わかっているところで400種類近くになるようです。私たちの食べ物には、必ずと言っていいほど乳酸菌が存在しています。自分から動くことはありません。体内では、消化管の働きや腸の蠕動運動によってのみ移動します。

このため、乳酸菌をいくら口から摂取しても、腸にとどまることはありません。食べたものと一緒に消化管の中を流れ、腸のヒダの中に入ると少しはそこにとどまりますが、やがてそれも蠕動運動によって排泄されてしまいます。病原菌のように体の中でそのままとどまって増殖するということはありません。

このため、乳酸菌は毎日継続して摂ることが重要とされます。

また、自分で栄養を作り出すことができません。乳酸菌がたくさんあったとしても、栄養となる糖質がなければ死んでしまいます。ヨーグルトが牛乳から作られるのは、牛乳には乳糖という成分が含まれているからです。乳糖やブドウ糖、オリゴ糖などがなければ、乳酸菌は増殖することができません。

乳酸菌はどこにいる?

私たちが口にするものには、たいてい存在しています。加工されていない牛乳そのものにもいます。サラダにも、肉にも、冷えたごはんにも、もちろん果物にもいます。

塩をして重しをしておくだけで野菜が漬物になるのは、野菜の表面に乳酸菌がいるからです。乳酸菌は熱に弱いので、焼かれた肉や野菜、炊き立てのご飯などにはいません。

60度の温度で30分熱すれば、乳酸菌は殺菌されます。乳酸菌が牛乳内にいるままだと、店頭に並んでいる間にヨーグルトになってしまいます。低温殺菌牛乳でも、必ず60度以上、30分以上加熱してから店頭に並ぶことに決められています。

乳酸菌が冷凍で死ぬことはありません。休眠状態になるだけです。

乳酸菌の種類について

乳酸菌には、おおまかにわけて3つの種類があります。

植物性乳酸菌

京都のすぐき漬けから最初に分離されました。植物の表面にいる乳酸菌で、野菜が漬物になるのは植物性乳酸菌のおかげです。

植物の表面にいる乳酸菌は、栄養も少ない場所で、植物が病原菌や害虫などに対抗するため分泌する殺菌成分や殺虫成分に負けずに生きていかなくてはなりません。

このため、植物性乳酸菌は、温度や酸に対する耐性が大変強いのが特徴です。胃酸にも負けませんので、生きて小腸や大腸まで届くことで、生きたまま腸に届き、小腸粘膜に定着して増殖することが多く、大きな効果が期待されています。

動物性乳酸菌

動物の乳や腸の中にいる乳酸菌です。日本では、くさややなれずしなども作る種類の乳酸菌で、ヨーグルトが輸入される以前からなじみの深い乳酸菌です。ヨーグルトやチーズを作る働きがあります。栄養豊富な場所で育つ乳酸菌なので、過酷な環境に弱く、胃酸や胆汁で死滅します。

死んでしまうからと言って、効果が植物性乳酸菌より劣るわけではありません。きちんと小腸で働くことが確認されています。

腸管性乳酸菌

もともと人間や動物の腸の中にいる乳酸菌です。ビフィズス菌属の乳酸菌で、赤ちゃんのお腹の中にもいます。生きた状態で製剤などに利用されています。フェカリス菌、ロイテリ菌、ビフィズス菌などがこれに当たります。

腸管性乳酸菌は、人の腸の中で乳酸を作り出して腸の働きを整えるだけでなく、大腸菌やサルモネラ菌、赤痢菌などの人体への有害細菌の増殖を抑える働きがあります。

腸管性乳酸菌が、腸の中で糖を分解して腸内を酸性の状態にしてくれるので、人間の腸は蠕動運動を起こし、老廃物を排出することができます。それだけではなく、腸内に1割は住んでいるといわれる悪玉菌の増殖を抑えてくれるので、私たちの健康は守られているのです。

乳酸菌の形について

乳酸菌は、形によって3つの呼び方があります。この呼び方によって、その乳酸菌がどの場所で働くのか、どんな効果があるかを大まかに知ることができます。

厳密には、近年の研究により、ビフィドバクテリウム(ビフィズス菌)は乳酸菌と区別されるようになってきています。が、ヨーグルトなどに使われる菌は、ビフィドバクテリウムも乳酸菌も一様に「乳酸菌」というくくりになっています。なので、ここでもビフィドバクテリウムと乳酸菌は同じ仲間の細菌として取り扱うことにします。

ビフィドバクテリウム

別名ビフィズス菌です。分裂のとき、V字型やY字型に分かれる形を持ちます。生息場所は大腸が多く、腸内環境を整え、悪玉菌の増殖を抑え、便秘や下痢などの症状を改善するのに役に立ちます。

ラクトバチルス

別名、乳酸桿菌(にゅうさんかんきん)と言います。棒のようになっており、さながらつながったままのソーセージをイメージさせる形です。主に小腸に生息し、免疫力を高める働きがあります。

ラクトコッカス

別名、乳酸球菌(にゅうさんきゅうきん)と言います。大変小さな丸い粒状の乳酸菌です。とても小さいので、腸のヒダの中に入り込んで長く滞在することも多い乳酸菌です。一度にたくさんの量を取りたい時に向いています。コレステロール低下、免疫力向上の働きがあります。

乳酸菌は死んだら役に立たない?

動物性乳酸菌は酸に弱く、胃酸や胆汁でほとんど死滅してしまうため、口からいくらヨーグルトや乳酸菌製品を食べても、健康を維持する効果はないといわれてきました。

ところが、近年の研究により、乳酸菌はたとえ死んでしまっても、その菌体成分が小腸部分で働くということがわかってきました。小腸には、免疫機能を整えるパイエル板という重要な器官があります。

腸には体全体の6割から8割の免疫細胞が集まっており、この免疫細胞の働きは腸の健康・不健康と同調します。つまり、働きの悪い腸を持っていると、免疫細胞の働きも悪くなってしまうのです。

免疫の働きが良くなれば、健康を維持する働きも強くなります。同調して腸の働きもよくなるので、便秘などの症状も改善します。死滅していても、乳酸菌は健康維持効果がきちんとあるのです。

ホットヨーグルトダイエットの記事中でも死んだ菌について紹介しています。

yogurt.hatenablog.com

機能性乳酸菌とは

プロバイオティクス効果が認められてから出てきた乳酸菌の名称です。機能性ヨーグルトという言い方で使われることもあります。

健康に有益な作用をもたらす乳酸菌を意図的に使って作ったヨーグルトのことで、体の中の悪いものを殺菌してしまうのではなく、体の中にもともと持っている善玉菌を活性化させることで健康維持をしようという考え方によってつくられています。

乳酸菌それぞれの個性(機能)を知って食べることは、効果を期待したい時には大切なことです。嗜好品としてヨーグルトを食べる場合には、どのヨーグルトを食べてもよいのですが、健康効果を期待する場合は、使われている乳酸菌がどんな働きをするかをきちんと知っておくことをおすすめします。